お茶畑からの開拓
山との出会いは2015年。『そろそろ引退するから、このお茶山を売れたらなぁ』とのお話が。その頃はまだ移住と研修1年目で就農すらしてませんでしたが『いつかここで農業ができたらなぁ』と、うっすら思ってました。
その夢に向けて徐々に準備を始め、2021年5月に山を購入。標高400m、敷地面積6.6haの広大なお茶畑を開拓し、いちご農園を移転しました。
まずは植っていた2haのお茶畑を根っこから抜き、燃やし、整地。ハウスは一棟、それ以外はズッキーニ畑になりました。年を追うごとにお客様にも楽しんでもらえる空間が増えるよう、コツコツと計画を進めています。
山移転までの歩み
2015年
農園長たいぴーは中央大学を中退し、現金20万握りしめて単身移住。1年間いちご農園で研修を受ける。
2016年
2016年3月。晴れて新規就農。山に憧れつつも、1番初めに選んだ畑は10年以上耕作放棄されたハウス。就農3ヵ月はひたすらゴミ拾い。細かく粉砕したプラスチックが土の中にたくさん埋まっていて、なかなか大変でした。地域の方や学生仲間にも協力してもらい、数トンのゴミを運び出しました。
2017年
2017年1月。ようやく迎えた1年目の収穫でいちごくん爆誕。年始から直売オンリーで頑張ることに。しかし無名すぎて思うように売れず。自分を売り込むためにイチゴ姿になってみました。今思えば、パックの詰め方も、売り方もつたなくて、それでも応援して買ってくれるお客様がいたおかげで頑張れました。美味しいイチゴを作ることが恩返しになるなら、実力をつけようと誓った1年目でした。
2017年7月。2015年に「2年後に宮崎で結婚しよう」と言われた嫁の茜。ノリと勢いで旅行すらしたことない宮崎に移住、結婚。旦那のあきれ話を落書きのような漫画にしてブログに載せていたらそれを面白がってもらい、マイナビ農業で連載することに(気づけばもう170話)。農業の傍ら、看板をつくったり、YouTube撮ったり、LINEスタンプつくったり、皿回しを始めたりと、人生をかけた壮大な実験が始まりました。
2018年
5月に2作目が終わり、大きな台風がきてハウスがひんまがったり、娘が生まれたり、会社つくったり。色々あるなかで、3作目のイチゴは色んなミスが重なり不作。悔しい一年でした。唯一嬉しかったのは、池崎さんの前でネタを真似たら『うるせー』ってツッコんでもらったこと!
2018年〜2020年 キクラゲ生産
2018年から3作、夏はキクラゲを栽培。キクラゲのビジュアルに惚れ、佐賀まで研修に行ったり、熊本に菌床買いに行ったり。乾燥キクラゲは香港にも輸出し、いい経験をさせていただきました。(移転に伴い生産終了)
2019年
2018年の作付けの裏で、2019年1月に3反ハウスを購入。このハウスを改修していちご狩り農園をオープンする計画が始まりました。私たちの目指すいちご狩り農園は、いちご狩りだけでなく写真館も兼ねていたので、どこで写真をとっても絵になる空間にする必要がありました。そこでパークデザインさんに相談し、古材やコンクリート板を使用した空間を提案してもらいました。キッチンカーは引退する串焼き屋さんたけちゃんから購入し改造しました。DIYDIYの連続の1年、苦しくも楽しかったです。
2020年
2020年1月2日、晴れて「いちごがり写真館』オープン!いちご狩りと写真撮影、皿回し体験。いちご頭の農園長がお出迎え。。なんだか情報が渋滞しすぎて怪しい農園なのに、たくさんのお客様が来てくださいました。
春。観光農園を終え、5年目スタート!白状しますと、コンテナ栽培に挑戦するために3000個購入し7000本植えましたが、発育不良で枯れてしまいました。せっかく植えた苗をすべて引っこ抜き、さらにズッキーニを植えるも枯れ…。コンテナ栽培はあきらめました(照)ダイナミックに試して失敗するのがうちの持ち味ですね?
2021年
一方の土に植えたイチゴは順調に育ち、無事に2年目の観光農園もオープンできました。
2021年5月。シーズンを終え、第二子誕生!それと同時に山も登記完了!息子が生まれたことで、さらに親子の思い出づくりのための山をつくろうと意気込んでいる最中です。まだまだ、きっとこれから。私たちを暖かく見守っていただけたら幸いです。